So-net無料ブログ作成

ドビュッシー:《ペレアスとメリザンドPelléas et Mélisande》 [その他のオペラ]

Debussy;Pelleas Et MelisandeSardanapalusさんのブログに《ペレアスとメリザンド》のザルツブルク・イースター音楽祭公演の記事が掲載されています。ペレアスは「テノール、バリトン、どっちが歌うの?」という疑問についてとても興味深いコメントもついています。
ところで、R.ライモンディもカラヤンの下、アルケル王役の録音がありますので便乗記事です。今回のザルツブルク・イースター音楽祭のゴローはこのCDと同じジョゼ・ヴァン・ダムなんですよ、急な代役だそうです。
※ちなみにこのCDのペレアスはリチャード・スティルウェル、バリトンです。メトのカレーラス&ストラータスのボエームのマルチェッロ役の歌手さんです。

上記CDの録音は1978年12月、ご存知のようにカラヤンは積極的に録音に取り組んでいて、R.ライモンディも1977年から1981年まで、トロヴァトーレ、ペレアスとメリザンド、ドン・カルロ、アイーダ、トスカ、トゥーランドットのスタジオ録音に参加しています。トスカのスカルピアではカラヤンの特訓に音(ネ)を上げた、、という話もしていますが、その他の録音は、どうだったんでしょうか。(カラヤンとの公演、録音一覧)

その後、1993年ゴロー役でアバド指揮による実演の機会がありましたが、キャンセル(ドタキャンだったらしい)しています。初役ですし、ロンドンでは期待していたようです。その時のことをインタビューで次のように語っています。
(R.ライモンディのために書かれた《La Forêt森林》をキャンセルしたため裁判沙汰になり、告訴側の当時ジュネーヴ大劇場のインテンダントのユーグ・ガル等に、スローラーナーだと宣伝されたが、あれはやりすぎだ.....というような話に続く発言です。

彼は覚えるのが遅いことを認める。「私は技術屋ではないし、人物像を創造しないで、音楽を覚えるのは難しいと思う。」しかし、こういうことは、昨年コヴェントガーデンの《ペレアスとメリザンド》をどたんばで降板した理由だということは否定している。リハーサル中に気管支炎の発作に二度襲われたことで気分が滅入り、ドビッシーのオペラに戻る気はもうなくなった。「ゴローは全然歌いたくなかった。執着したのはクラウディオ・アバドだった。私には合わない役だ。私にとって《ペレアスとメリザンド》はオペラというよりはむしろ交響詩だ。全部がまるでちょっと鎮静剤みたいだ。緊張は常時抑制されている。」
まあ、一応体調不良で降板したのには間違いないが、どうしてもやりたい役ならば、なんとしてでも出演したのだが、そういう気力がなかった、ということでしょうか。

参考:R.ライモンディがゴローで出演するはずだった公演のキャスト
1993年3月24,31日 Royal Opera House, London
Debussy:Pelleas et Melisande
 クラウディオ・アバド指揮
 Antoine Vitez (Production)
 Lorenzo Mariani (Stage Director)
 Yannis Kokkos (Stage Design and Costumes)

 Francois le Roux (Pelleas)=バリトン
 Victor Braun (Golaud)=R.ライモンディが歌うはずだった
 Frederica von Stade (Melisande)
 Robert Lloyd (Arkel)
 Patrizia Pace (Yniold)

The Royal Opera Chorus,The Orchestra of the Royal Opera House
・・・・アバド資料館参照・・・・

※豆知識(きのけんさんのサイトから拝借):
──のっけから妙な質問で申し訳ないんですが、ヴァン・ダムさんのお名前は正確にはどう発音なさるのでしょう?…というのも、日本語で書く際、発音表記になりますので、ベルギー系の名前というのはいつも問題になるんです。
Van Dam ──まあ、どう発音されてもよろしいのですが(笑)、私はフランス系のベルギー人で、普通はフランス風に「ジョゼ・ヴァン・ダム」と言います。ドイツのラジオなんかでは「ホセ」とか「ヨゼ」と言ったりしますが、「ホセ」というのは《カルメン》の悪影響でしょうね(笑)。本名は「ジョゼフ」。フランス風に「ジョゼ・ヴァン・ダム」と発音なさってください。


nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(3) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 8

助六

そうそう、彼は本名はJosef van Dammeというんだそうで、これだけ見たらまるでフランドル名前だけど、確かにブリュッセル生まれのワロン系で、自分でも仏語が母語といってましたね。

今パリの監督してるGerard Mortierもゲント出身で母語はフランドル語(オランダ語)だけど、フランスでは専ら「ジェラール・モルチエ」と発音され、日本でもそれで定着してますよね。フランドル発音だと「ヘーラルト・モルティーア」くらいらしい。彼を囲んだ仏ラジオの座談会で、フランドル人の出席者が「モルティーア」と発音するもんで、司会者が「モルチエさん、あなたはモルチエ、モルティーアどっちなんですか?」と訊いてましたが、本人それには答えず「私の名前は見ただけではワロン(仏語母語)かフラマンか分からない。私がブリュッセルの監督に任命された大きな理由の一つです」とか答えてました。彼はもちろん仏語も独語も大変上手、ベルギー人は皆語学の達人ですね。

言語戦争の関係で、法規により首都ブリュッセルだけは徹底した2言語主義で、通りの名前さえ仏・オランダ語併記だし、モネ劇場でのイタ・オペ上演でも字幕は仏・オランダ語が左右に併記、休憩挟んで左右が交代するという「徹底平等」ぶりには恐れ入りましたねぇ。
逆にブリュッセル以外は徹底した1言語主義で、高速走ると同じ地名が突然MonsからBergenに変わる始末で外国人は戸惑ってしまう。最近ブリュッセル人(8割はワロン)の郊外住宅圏が拡大し、市外のフランドル語地域に住んでブリュッセルに通勤するワロン系住民が増え、仕方なく仏語の役所書式を作った郊外市が違法だというので問題化してました。やっぱりフランドル系は皆仏語できるけど逆もしかりではないそうで、それがフランドル系の不満の一つだと言います。仏ガイドには「オランダ語地域で電話をかけるときは、面倒でもフランス人だとことわったほうがよい。ワロン系ベルギー人がオランダ語地域でいきなり仏語をしゃべるのは歓迎されない。」などと書かれてました。ワロン系のソプラノ・シュザンヌ・ダンコ(彼女もメリザンド歌ってますね)も「何でオランダ語やらなきゃならないのか分からなかったから、遂に出来るようにならなかった。でもゲルマン語のオランダ語沢山耳にしてたお陰でドイツ・リートの世界にはすぐ入れた。」なんて言ってましたね。

チューリッヒの出演が多いRRは独語は出来るんでしょうかね?カラヤンはイタリア語もフランス語も出来ましたね。
by 助六 (2006-04-16 07:40) 

Sardanapalus

こちらからもTBさせていただきました~。
>ゴロー役でアバド指揮による実演の機会
私のイメージとしても、ライモンディはゴローにぴったりだと思うんですけど、あまりお気にめさなかったんですね。アーケル王のCDしかないなんて残念です。

ちょっと気づいたんですが、ヴァン・ダムだけじゃなくて、ROHの方のアーケル王ロイドも今回のザルツブルクに出演してますよ!面白い偶然ですね。まあ、好き嫌いの分かれるオペラですから、歌手も限られてくるのかも知れませんけど(笑)
by Sardanapalus (2006-04-16 11:42) 

keyaki

助六さん、
>イタ・オペ上演でも字幕は仏・オランダ語が左右に併記、休憩挟んで左右が交代するという「徹底平等」ぶり

わぁ、すごいですねぇ、 映画も二種類でるらしいですけど、左右交代はあるのかしら?

>チューリッヒの出演が多いRRは独語は出来るんでしょうかね?
そうですよね、チューリッヒってドイツ語圏ですね。
ヨーロッパのファン達によれば、ドイツ語を喋っているのは聞いたことがない、、ということです。二番目のお兄さんはドイツに留学してそのままドイツ人の奥さんもらってドイツに住んでいるのにどうして喋ってくれないんだ、、とドイツ人のファンは不満のようです。
ドイツ人のAnkenbrand さんの本で、本の内容の確認の話し合いをウィーンでしたそうですが、お互いに言葉がネックになって、話し合いが進まず、ライモンディが、ミュンヘンから甥を呼んだそうです。イタリア語とドイツ語ができるということで。
by keyaki (2006-04-16 14:24) 

keyaki

Sardanapalusさん、TBありがとうございます。
せっかく、何年もかけて練習しても、なんとなく気が乗らなくてやぁーーめた、、ということもあるんでしょうね。
オランダ人もそうだったのかも。絶対歌いたい役は、歌ってますものね。
by keyaki (2006-04-16 14:35) 

tsukune☆彡

>せっかく、何年もかけて練習しても、なんとなく気が乗らなくてやぁーーめた
んん~ keyakiさんらしい太っ腹発言ですね~ (@_@;)
何年もかけて練習したんだからら、何が何でもモトを取らなきゃ...なんて考えちゃダメってことですね。^^;
by tsukune☆彡 (2006-04-16 21:33) 

keyaki

tsukune☆彡 さん
>何年もかけて練習したんだから、何が何でもモトを取らなきゃ...
商売じゃないんですから、ダメダメ、元を取るなんて、、(笑
練習した結果、やっぱり自分に合わない、、、という役もあるはずですよね。
最近は歌えるから歌っちゃおぉーーっていうのが多くないですか。

ライモンディは、オファーがくるから歌うのではなく、なにをいつ歌うかということをよく考えていると思います。それなのに、レパートリーの広げすぎだとか、日本の音楽評論家と称する人達はお門違いの批判をしているとおもいまぁーーーす。
by keyaki (2006-04-17 17:08) 

euridice

興味深いコメントも含めて、楽しく読みました。このオペラ、全然好きじゃない^^;のですが、一応...という感じで、見たり聞いたりしました。遅ればせの映像紹介をしましたので、TBします。
by euridice (2006-04-18 05:46) 

Orfeo

keyakiさん、こんにちは。
ペレメリ(勝手に略すな!)大流行中のようですので、便乗企画(?)を出しました^^;;
というわけで、TBさせていただきました。
by Orfeo (2006-04-19 08:55) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3