So-net無料ブログ作成
  • ブログをはじめる
  • ログイン

新国《ファルスタッフ》鑑賞:2007.6.19☆★楽しいビデオクリップもあります [オペラ生舞台鑑賞記録]

追記)♪ビデオクリップが視聴できない場合は、Firefoxでお試しください。
 ジョナサン・ミラー演出の《ファルスタッフ》を見てきました。2004年6月ー7月の再演です。初演の時は、舞台と衣装が、地味にかんじたり、演劇的にも、おとなしい感じで、ドイツ人ファルスタッフとロシア人フォード氏ゆえなのか、と思ったりしましたが、今回は、大いに笑わせてもらいました。もしかしたら、私自身が、ここ数年、ファルスタッフ漬けだからかもしれません。なにしろ今、ルッジェーロ・ライモンディもボローニャでファルスタッフ出演中で、16日にはRAI3で、初日の公演が放送されたり、それに《ファルスタッフ》は、何回も見たり聴いたりしているとだんだん面白くなるオペラなんです。食わず嫌いの方は、ぜひ挑戦してみて下さい。
 さて、タイトルロールのアラン・タイタスは、見た目もお人好し風のファルスタッフで、税金をかけるといわれるほどの肥満体でも巨体でもなく、フォード氏のブレンデルに負けている感じでした。役を取り替えてもいいんじゃないかしら。性格的にも、クイックリー夫人にすり寄られて、どぎまぎ、たじたじで、カラン・アームストロングに貫禄負けしていましたし、大型美人のファルノッキアのアリーチェには、とてもたちうちできそうには見えませんでした。とは言っても、お約束の笑いどころで、おおいに笑わせてくれました。全出演者、コミカルな動きも自然で、最後は、客席に向かって、Tutti gabbati! .....(1階8列目で鑑賞)


歌手さんへの一言コメント
♪アラン・タイタス Alan Titus(ファルスタッフ):
1945年10月28日生まれ。アメリカ出身のバリトン。見た目も演技も、ひょうきん、お人好し、なんとなく気の弱そうなファルスタッフでした。
♪ヴォルフガング・ブレンデル Wolfgang Brendel(フォード):ライモンディとの共演リスト
1947年10月20日、ドイツのミュンヘン生まれのバリトン。見た目とは違って、そそっかしい、おっちょこちょいフォード氏を熱演。舞台を全速力で走ったのには、びっくり。この演出では、暖炉に頭をぶつけたりするところからも、フォード氏は、そそっかしい人物として描かれているんでしょうね。コミカルな演技と歌は、オペレッタの流れといえるのかもしれません。
♪セレーナ・ファルノッキアSerena Farnocchia (フォード夫人アリーチェ):
イタリア、ルッカ出身のソプラノ。1994年デビュー、1997年ムーティのもと、スカラ座研修所で研鑽を積み、国際的に活躍している。おや、8月は、サンタフェ音楽祭でミミを歌うんですね。オペラの世界は狭いですよ。彼女は、昨年の9月のフィレンツェ5月音楽祭来日公演の《ファルスタッフ》で、フリットリとダブルキャストで、アリーチェを歌っています(写真右、関連記事有り)。私も見ましたが、今回の新国のアリーチェが彼女だとは、名前を確認するまで気づきませんでした。だって、この公演では、とても色っぽい大型美人のアリーチェだったんです。フィレンツェの《ファルスタッフ》は、フェラガモの現代風花柄ワンピースだったので、ちょっと太めの彼女には、あまり似合っていませんでした。やっぱり、オペラ歌手って、こういう伝統的な衣装が、しっくりぴったりくるんですね。
♪中村 恵理(ナンネッタ):
くるくる巻き毛を付けて、可愛らしいナンネッタを好演していました。
♪カラン・アームストロング(クイックリー夫人):
1941年2月14、アメリカ出身のソプラノ。「ローエングリン」のエルザ姫として、よく知られていますが、今や、貫禄十分のクイックリー夫人でした。「声の衰えは隠せない...」「声に衰えは感じられた...」という決まり文句は(ライモンディもよくそう言われますが)、おいておいて、ファルスタッフと同年代のクイックリー夫人という演出が、よかったですね。フィナーレは、みんなより一歩遅れて、二人で仲良く、という具合でした。フィレンツェの来日公演でも、クイックリー夫人と、ファルスタッフがそういう同年代のよしみみたいな関係にしてありました。
♪その他:
ピストーラ、バドルフォの凸凹コンビは、言うこと無しの好演。ピストーラの妻屋さんは、《ばらの騎士》にも出演ですから、大忙しです。フェントンは、特別目立ってませんでしたが、フェントンらしい素直な伸びのある歌唱でした。メグは、天使のような、新人歌手さんの方がよろしいのではないかしら、クイックリー夫人かと思いました。
公演日程:2007年6月13, 16, 19, 21日
【指揮】ダン・エッティンガー  【演出】ジョナサン・ミラー
【美術・衣裳】イザベラ・バイウォーター  【照明】ペーター・ペッチニック
【再演演出】田尾下 哲  【舞台監督】大仁田 雅彦
【合唱指揮】三澤 洋史 【合唱】新国立劇場合唱団
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
キャスト
【ファルスタッフ】アラン・タイタス
【フォード】ヴォルフガング・ブレンデル
【フェントン】樋口 達哉
【医師カイウス】大野 光彦
【バルドルフォ】大槻 孝志
【ピストーラ】妻屋 秀和
【アリーチェ】セレーナ・ファルノッキア
【ナンネッタ】中村 恵理
【クイックリー夫人】カラン・アームストロング  
【ページ夫人メグ】大林 智子

♪同じジョナサン・ミラー演出の《ファルスタッフ》のリハーサルのビデオクリップをアップしました(写真をクリックmov.QuickTime7以上)。これは、1999年の公演ですが、新国の《ファルスタッフ》と基本的には同じだと思います。とても楽しい映像ですので、どうぞ。
Claudio Abbado(Con.)
Jonathan Miller (Regia)

Ruggero Raimondi (Falstaff)
Lucio Gallo (Ford)
Steve Davislim (Fenton)
Enrico Facini (Cajus)
Anthony Mee (Bardolfo)
Giovanni Furlanetto (Pistola)
Carmela Remigio (Alice)
Valeria Esposito (Nannetta)
Sara Mingardo (Mrs. Quickly)
Stella Doufexis (Meg)

Coro del Teatro Comunale di Bologna
Mahler Chamber Orchestra
※フェントンのSteve Davislimは2005年のスカラ座開幕公演の《イドメネオ》にタイトルロールで出演


♪もう一つ!1998年ベルリン国立歌劇場《ファルスタッフ》ビデオクリップ
Claudio Abbado(Con.)
Jonathan Miller (Regia)

Ruggero Raimondi (Falstaff)
Lucio Gallo (Ford)
Marcelo Alvarez (Fenton)
Enrico Facini (Dr. Cajus)
Anthony Mee (Bardolfo)
Andrea Silvestrelli (Pistola)
Soile Isokoski (Alice Ford)
Dorothea Röschmann (Nanetta)
Marjana Lipovsek (Mrs. Quickly)
Katharina Kammerloher (Meg)
Staatsopernchor
Staatskapelle Berlin

※フェントンはMarcelo Alvarez、ベルリン国立歌劇場のVideoClipです。録画しているんだったら、DVDにして下さい、リンデンさん。
★ファルスタッフ:主な公演1986ー2007
関連記事:
2回目《ファルスタッフ》フィレンツェ5月音楽祭来日公演
Tutti gabbati《ファルスタッフ》フィレンツェ5月音楽祭来日公演
特集:《ファルスタッフ》のフェントンのその後
《ファルスタッフ》トレーケルのフォード氏ですよ!
♪私がお小姓だった頃......♪ファルスタッフが歌います



nice!(0)  コメント(8)  トラックバック(2) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 8

euridice

コメント&TB、ありがとうございます。

>舞台を全速力で走ったのには、びっくり。
すごかったですね!前の公演では、お先にどうぞの譲り合いから「ご一緒に」がうまくいかなくて、なんだかしらけましたが、今回はとってもよくて、あの大好きな場面が堪能できました。他のアンサンブルが重要な箇所も気持ちよく合っていたのも盛り上がった理由でしょうね。

>セレーナ・ファルノッキア
私はこちらは見ませんでしたが、写真、ほんと全然よくないですねぇ・・完璧なおばさん顔?! あれからお顔だけは痩せたのかしら? 今回のようなドレスだと、多少肥満気味なんてのは、衣装負けしないので、かえって美しく見えるものですね。

>メグ
そうですよ〜〜天使ようなメグがおばさんに見えてはいけませ〜〜ん。何はなくても美しさ、動きの優雅さを第一に選ぶべきだわ。

楽しいビデオ・クリップもありがとうございます。
正しく天使のようと言ってもおかしくないメグですね。

>フィナーレは、みんなより一歩遅れて、二人で仲良く、
これ、いい雰囲気でしたね〜〜 
いじめすぎて後味が悪い〜〜というのを大いに緩和したと思います。
by euridice (2007-06-21 19:45) 

keyaki

ジョナサン・ミラーの演出は、多分1998年のベルリン国立歌劇場が最初ではないかとおもいます。素晴らしい指揮、歌手陣、演出ということで、日本の雑誌にも紹介されていました。ベルリンでは、この演出で、今シーズン久々に再演したということで、初演の時のビデオクリップがベルリン国立歌劇場のサイトにアップされています。前にもブログで紹介しましたが、れいのアルバレスがフェントンのやつです。これを頂いて、アップしておきました。色がきれいですのでフェルメールの絵画の雰囲気がよくわかるとおもいます。

>>セレーナ・ファルノッキア
>衣装負けしないので、かえって美しく見えるものですね。
その通りですね。昔の絵画を見ても女性はふくよかですものね。
ナタリー・デュセイなんかは、ちいさくてやせっぽちですからミニスカートがお似合いですが、コスチュームものは、ほんと似合いませんよね。大きく開いた襟だと、胸がスカスカで、へたするとお腹の辺りまで見えちゃって.....
by keyaki (2007-06-22 14:29) 

euridice

>8月は、サンタフェ音楽祭でミミを歌う
あら、そうなんですね。サンタフェのサイト、もうひとりのミミが消しても消しても出てくるので、ファルノッキアはなかなか見られない・・・写真ではミミって感じではないですね。あれだけ大柄だとボヘミアンたちに混じって可憐に見せるのが難しそう・・少なくともロドルフォは負けない体格&雰囲気じゃないとね・・・古典的衣装じゃないんじゃないかと思うし... もちろん単なる想像です。

>1998年のベルリン国立歌劇場のビデオクリップ
見せてもらいました。似たような演出でも、やはり出演者でずいぶんと雰囲気が変わるものですね。
by euridice (2007-06-22 17:52) 

しま

こんばんは。TBとコメント、ありがとうございました。
&ビデオクリップ、拝見しました♪
どちらもジョナサン・ミラーなんですね。空間の歪んだ舞台美術、シュールレアリスムの絵画のようで素晴らしいです~(*´∨`)
女子4人がお腹のあたりにぶら下げているお財布みたいなポシェットが、かわいくて気になりました。

ついでに、アルバレスのフェントンが良かったデス。
by しま (2007-06-23 02:10) 

keyaki

しまさん、TBがうまくいきません。もしかしたら、記事中のキャストが半角英語なんで、スパムブロックがかかちゃっっているのかもしれませんね。
ミラーの舞台は、基本は同じでも、新国は、世界最先端の機能を使って、魔法のように舞台転換するのを見せたりで、よかったですね。

>アルバレスのフェントンが良かったデス
フェントン役の歌手のその後は、いろいろでしょうけど、一番の変わり種は、ギャンビルですね。
by keyaki (2007-06-24 09:11) 

keyaki

サンタフェ音楽祭って、まるまる二ヶ月もやってるんですね。ですから、地元の方以外は、だいたいダブルキャストで前半後半に分かれています。プログラムを頂いたことがありますが、かなり分厚いりっぱなものでした。

ビデオクリップお楽しみいただけてよかったです。
演出は一緒でも、美術衣裳がベルリンとフェッラーラは、一緒ですが、新国は、違っていますし、ファルスタッフは、歌手の個性で、ずいぶん違ったものになるオペラでしょうね。
by keyaki (2007-06-24 12:03) 

EJT

このサイトを今日初めてみて驚きました。「ランスへの旅」を東京文化会館でみてアバドのオペラファンになりました。次のアバドの来日の「フィガロ」もライモノディ。切っても切れない2人なんですね。ところで私は以前からアバドの「ファルスタッフ」の映像を探してました。音楽雑誌では映像を放映されたらしいことは耳にしていましたが。このサイトを見つけてびっくりしてしまいました。全編観てみたいです。よろしければダビングしていただけたらと思います。お礼は致します。またアバド/クーラ/フリットリの「オテロ」の映像とアバド/スカラ座の「カルメン」の映像もあるそうですが、この2映像もよろしけらばダイングしていただけたらと思います。勿論お礼はさせていただきます。勝手なお願いで申し訳ありませんがよろしくお願い致します。
by EJT (2008-09-07 15:59) 

keyaki

EJTさん、いらっしゃいませ。
ここ数年のインターネットの発達のお陰で、いろいろ聞きたかったもの見たかったものが手に入るようになりました。
ライモンディは、アバドを師であり親友であると言っているようにお互いに芸術的絆で結ばれているようです。

>「ランスへの旅」を東京文化会館でみてアバドのオペラファンになりました。次のアバドの来日の「フィガロ」もライモノディ
両方ご覧になったんですね。うらやましい限りです。「ランスへの旅」は最終日は、キャンセルしでますが、 EJTはライモンディのドン・プロフォンドでしたか?

ファルスタッフは1998年のベルリン国立歌劇場のものも非常に好評だったそうですが、記事で紹介しているビデオクリップしかありません。しかし、同じ演出でパルマの公演が、イタリアでTV放送されています。

左サイドのプロフィールをクリックするとプロフィールのページになりますが、そこにメールアドレスがありますので、とりあえずメールを下さい。いろいろご協力できると思います。念のためここにもメールアドレスを書いておきます。
keyakix@xg8.so-net.ne.jp
メールをお待ちしています。
by keyaki (2008-09-09 14:59) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2